ブリーダーの責任

すごく久しぶりのブログ更新。もう人生で一番の多忙といっても過言でない状態

それが業務量ではさほど変化が無いのだが、もう年齢を重ねるごとに仕事をさばくスピードが遅くなる
しかも心臓に限界がきて、8月の終わりに緊急でペースメーカー装着
これが普通のではなく、ワンランクというか現状で最上級の機械
もちろん一級一種の身体障害者です。

こうなると体力も落ち、車の運転も２時間やったら休憩を入れないとキツイ
しかも毎晩写真のとおり、夜中に犬が吠えた時のためにリビングで寝ている
ウチのワンちゃんは人懐っこいので、ベッドの上に乗ってくるし満足に眠れない
疲れがなかなか取れない悪循環

そんな中で来月の犬猫譲渡会のボランティアとしての準備も忙しく、それこそ目が回る

そしてよく聞かれるのは「なんで売らないで譲渡してるの？」

これはウチだけの問題ではなく、ブリーダーやペットショップなどの動物取扱業全体の問題だから。それが答え

ブリーダーは子犬を繁殖させて売るのが仕事。だがそれのみに走ってはいけないのです

犬でも猫でも人間でも、一定数で先天性疾患を持っている子がいるのです
また後天性の障害を起こすこともあります。私自身が一級障害者になり、保険診療なら医療費１回３００円で薬は無料という社会補償に助けられて生活していますので、人間でなくても、犬や猫でも障害を持った子を助けてあげることが動物取扱業者ができる社会補償ではないでしょうか？

私は犬を売ることで生計を立てております。犬のおかげで生きていけるのです
でしたら犬に恩返しをするのは当たり前。病気の子がいたら治療してあげて、可愛がっていただける方に譲渡する
そして天命を全うしてもらう。寿命の短いワンちゃん。わずかな人生を苦しんで過ごすより、楽しい思い出をたくさん持って虹の橋を渡って欲しい

動物愛護団体は日本に現在600以上あります。いろいろな考え方で団体同士がぶつかることもしょっちゅうです
そして多くの団体はブリーダーやペットショップに敵対心を持っており、保護犬を飼うことこそ愛犬家みたいなことを主張する方もおります
それも一つの意見ですが、ブリーダーがいなくなれば純血種がいなくなりますよ

そしてこのような混乱の一因はブリーダーにも責任があります。無計画無責任に繁殖を行い、売れなければ遺棄する悪党もいます
そこでまず仲間うちからしっかりやりましょうよ。ということで賛同したブリーダー、ペットショップ、動物病院、ペットフードメーカー、ペット用品メーカーが組んで譲渡会を行うようになりました

基本的には繁殖引退や体に不具合のある子や虐待から保護した子を譲渡するのですが、治療するのにもお金がかかります

ウチは写真の通り自宅で自宅で繁殖なので飼育経費も抑えられて、低い御負担でも迎え入れるように、それでも保護活動の経費がでるようにやってきました
しかしコロナのペットブームが去り、もう投げ売り状態で、それこそ投げやりでヤッテイルブリーダーやショップもあります

それをやられると迷惑なのですが、商売は自由競争。お客様に選んでいただいたほうが勝ちなのです
ですからフードやペット用品が値上がりを続ける今、苦しいことは多いですが可愛いワンちゃんのために販売もボランティアも全力で頑張っています

もう60歳の還暦が見えてきた年齢になり身体障害者ですが、手塩にかけて育てたワンちゃんを嬉しそうに連れて帰って行かれるお客様を見ると元気が出ます

９月には12年ぶりの孫ができまして、じぃじはガタガタの身体ながら今日も走りますよ！