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犬を飼いたいと思ったら?
成犬を飼うことのメリット・デメリット

成犬・子犬イメージ

犬を飼うことにしたら、まず思い浮かべるのが子犬を迎えるという方法ではないでしょうか。しかし、子犬の時期は犬の一生の中でわずか1年足らず。では、おとなの犬を飼ったらどんなことになるのでしょう? 成犬の飼い方や成犬を飼うメリット・デメリットをまとめました。

なぜ、成犬から飼い始めるのは敬遠されるの?

新たに犬を飼うとき、どんな方法で迎え入れるでしょう。さまざまなルートがありますが、「成犬を迎える」という方法が初めから選択肢に入っている人は多くないようです。

動物愛護センターなどに保護された犬の里親になったり、ブリーダーから繁殖引退した犬を有償譲渡してもらったり、成犬を家族に迎え入れる方法はたくさんあります。

では、なぜ成犬は敬遠されることが多いのでしょう。考えられるデメリットを挙げてみます。

  • しつけできない
  • なつかない
  • (子犬ではないので)かわいくない

犬を飼ったことがない、子犬から飼った経験しかないという場合、成犬にこのようなイメージを持っている人が多いようです。

そのほかに、避妊手術を受けさせても、ある程度おとなになった犬はマーキングなどの性行動を止められないことがある、多頭飼いの場合、子犬なら問題なく先住犬がボスになるが、成犬だと縄張り争いを起こすことがある、などの問題点が挙げられています。

では、子犬の時期から飼わないと犬とは暮らせないのでしょうか?

疑問1 成犬ってしつけはできる?

しつけは子犬のときからでないと、という意見は多いです。確かに子犬のころからトレーニングを始めると覚えやすいですが、成長したらもう覚えるのは無理なのでしょうか。

犬の展示販売が禁止の国が多いという事情もあり、海外では成犬から飼うことは特に珍しくありません。だからといって、しつけや家族との関係は特に問題になっていないようです。成犬のほうがしつけやすいので、初心者には成犬がおすすめという声さえあります。

成犬の場合、これまでにしつけされている可能性がありますし、そうでなくても一から覚えることが可能です。
子犬と比べて排泄回数が少ないのでトイレトレーニングが難しいなど、時間はかかるかもしれませんが、どちらにせよ、しつけは一生もの。

成犬と関係性を築きながら、服従訓練から始めましょう。

疑問2 成犬ってなつくの?

もちろん、成犬でも飼い主になつきます。
猟犬のなかには「ワンマンズドッグ」といって、生涯ひとりの主人に忠誠を誓う犬種もいますが、まれな例。犬の性格や過去の経験によって差はありますが、犬は一緒に暮らして愛情をかけてくれる人のことを、きちんと理解します。

無理に距離を詰めようとせず、まずは身近な存在になってください。
無邪気に寄ってくる子犬はかわいいですが、おずおずと様子をうかがっていた成犬と心が通じた瞬間は、他には代えがたいうれしさがありますよ。

疑問3 成犬ってかわいく思える?

子犬はとてもかわいいですが、大人になるとそう思えなくなるでしょうか。
子犬から飼い始めたとしてもいずれ成犬になりますが、どんなに大きくなっても愛犬はかわいいもの。ほかの人がどう感じても、家族だと特別に思えるのではないでしょうか。

子犬を飼うのは大忙し

犬種によって多少の違いはありますが、犬はだいたい生後1年で成犬になります。犬の1歳は人間に換算すると18~20歳くらい。つまり、人間がそれくらいの時間をかけて覚えることを、犬は1年で習得するのです。

ブリーダーやペットショップから子犬を迎える場合、家に来るのは生後50~80日くらい。そのころの犬は、人間でいうと約3歳です。
そう考えるとどれだけ世話が大変か、しつけが重要かわかりますね。

子犬の消化器官は未発達なので、フードは1日3~5回に分けて与え、免疫力や抵抗力が弱いのでさまざまなワクチン接種を行います。頻繁に体調を崩し、トイレトレーニングにも根気が必要です。
とてもかわいい時期ですが、体調面でもしつけの面でも気の抜けない時期でもあります。

子犬は家を空ける時間が長い家で飼うのは難しいですし、成長としっかり向き合う覚悟が必要。子犬に限らず犬を飼うときは、気持ちだけでなくどれだけ時間や費用がかけられるか、現実的に考えておかなければなりません。

成犬屋外イメージ

成犬を迎えたらすべきこと

健康診断

子犬を迎えたときも同様ですが、健康状態を確認しましょう。確認できないときは、動物病院で健康診断を受けるのがおすすめです。ワクチン接種やフィラリア予防の状況も知っておきたいですね。

お気に入りのグッズ

迎える前から使っていたお気に入りのおもちゃや毛布などは、そのまま使えるようにしてください。好奇心旺盛で順応力の高い子犬と違い、成犬は環境の変化が苦手。新たな家族や家に戸惑っている場合、以前からお気に入りのグッズがあると安心してくれますよ。

戸締りと迷子札

しばらくは「ここが自分の家」と認識できず、元いた場所に戻ろうとする可能性があります。戸締りや窓の開閉に気を付け、ケージやサークルも利用しましょう。迷子札の準備も忘れずに。
子犬も同様ですが、その犬が何に興奮するのか、何を怖がるのかすぐにはわかりません。制御できるよう、つながなくてもリードはつけっぱなしにしておくといいですね。

食べ慣れたフード

フードは最初はずっと食べていたものをあげましょう。環境が変わって不安を感じている犬は、食べなれないフードを受け付けなかったり、消化不良を起こしたりする可能性があります。新しいフードを与えるときは、以前から食べているフードに少しずつ混ぜるのがおすすめです。

根気よくしつけ

しつけについては、教室に参加したり、訓練士に預けたりするのも手。訓練用の本やDVDなどを参考にするのもおすすめです。
犬はリーダーに従う動物なので、まずは服従訓練から。叱るより、なにかいいことをしたときにしっかり褒めます。甘やかすのとかわいがるのは別だと認識し、犬のリーダーになることを心がけてください。

成犬イメージ

まとめ

犬の一生のなかで、子犬と呼ばれる時期はたったの1年足らず。「かわいいから許せる」という人も多いでしょうが、エネルギーがあり余っている子犬時代は、少なからず飼い主も振り回されてしまいます。

子犬の愛らしさにはかなわないかもしれませんが、成犬ももちろんかわいいです。体の大きさや基本的な性格がすでに分かっているため、相性やライフスタイルを考えて犬が選べたり、子犬と比べて丈夫なので医療費が少なくすんだりといったメリットもあります。

子犬でも成犬でも、一緒に暮らす犬の愛しさは変わりません。どちらにもメリット・デメリットがあることをよく理解し、費用や時間などの現実的なことを考えてから飼いましょう。

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